2006年02月28日

デキる男の条件

昨日松本大氏のパネルディスカッションを聞いてきたのですが、これが面白かった。

感想はあとで書くとして、その講演終了後、SPらしきひとが出口にワラワラ集まってきて、氏を囲んでてビビりました。

もっとビビッたのは、そのときの氏の後姿がスーツにリュック姿だったことです。

「むぅ・・・どこかでこんな姿見たなぁ・・・あれ?不思議と甲高い声が思い出される・・・ハッ!」

そう、僕のゼミの先生です。
(「指導教官」と表現しようかとも思ったのですが、「Gを指導した」なんて不名誉な評判がたったら申し訳ない、反省してますwww)

まぁとにかく、これからのデキる男は、スーツにリュック。これ、間違いないw。


それはそうとして、今日は二つ。長いわりにしょうもない内容です、申し訳ない。
申し訳ないとは思っていますが、書き直しはしないところが一層タチ悪いw。


1.三洋電機とGのblogのaddress

三洋電機の増資が話題になってます。旅行に行ってたので、なんとなくしか知りませんでした。そういう事情で、今日僕が書いているようなことも、ガンガン新聞に載ってるのかもしれませんが、ま、気にしない気にしないw。

上の記事を一部抜粋。

一部新聞において、『「転換社債3000億円」浮上』と題した記事が掲載されております。
当社の増資に関して、国内外の複数の金融機関からいくつかの提案を受け、中には当社が最終的に採用したスキームと同規模の提案、あるいは商品性の一部に優位性の認められるものがあったことは事実ですが、相手方との関係もあり、具体的な金融機関名については言及できません。


この「転換社債3000億円浮上」と題した記事がこちら

MSCBで調達すれば転換価額は時価(現在280円前後)の9割なのに、第三者割当増資で優先株を70円(!!!)で発行することになったってことですよね。前者は○村案、後者は大和証券SMBCPI、GS子会社のオーシャンHD、SMBC案らしいです。

記事の趣旨は「既存株主にとっては後者の方がよかったじゃねぇか、三洋セイセイセイ」ってことだと思いました。確かにそうだと思ったんですが、きちんと臨時株主総会が開かれているわけなので、そういうことについても説明があったんじゃないかと思います。
ともかく興味があったので調べました。

これによれば、三洋電機は1月25日付けで2種類(A種、B種)の転換予約権付優先株式の引き受け契約を締結。以下抜粋。

〈第1回A種優先株式〉
@第1回A種優先株式1株(発行価額700円)は、第1号議案記載の定款変更案第10条の6第1項に定めるとおり、平成19年3月14日以降平成38年3月13日までの間、当社普通株式10株(転換比率1:10。なお、一定の場合に変更する場合があります。)に転換する旨の転換予約権を有しております。
したがって、第1回A種優先株式1株は、普通株式10株に転換されることになります。
A第1回A種優先株式の配当金または中間配当金は、普通株主および他の種類株主と同順位で、普通株式1株当たりの配当金または中間配当金に、その時点の上記@の転換比率を乗じた額となっております。
B第1回A種優先株式の残余財産は、第1回A種優先株式1株につき700円を、普通株主に優先いたします。
C第1回A種優先株式は、株主総会において議決権を有します。
D第1回A種優先株式の1単元の株式数(100株)は、普通株式の1単元の株式数(1,000株)の10分の1となっております。


〈第1回B種優先株式〉
@第1回B種優先株式1株(発行価額700円)は、第1号議案記載の定款変更案第10条の6第2項に定めるとおり、払込期日の翌日以降平成38年3月13日までの間、当社普通株式10株(転換比率1:10。なお、一定の場合に変更する場合があります。)に転換する旨の転換予約権が付されております。
したがって、第1回B種優先株式1株は、普通株式10株に転換されることになります。
A第1回B種優先株式の配当金または中間配当金は、普通株主および他の種類株主と同順位で、普通株式1株当たりの配当金または中間配当金に、その時点の上記@の転換比率を乗じた額となっております。
B第1回B種優先株式の残余財産は、第1回B種優先株式1株につき700円を、普通株主に優先いたします。
C第1回B種優先株式は、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会において議決権を有しません。
D第1回B種優先株式の1単元の株式数(100株)は、普通株式の1単元の株式数(1,000株)の10分の1となっております。


<本優先株式の転換および普通株式転換後の譲渡に関する制限事項>
(1)第1回A種優先株式については、第1号議案記載の定款変更案第10条の6第1項に定めるとおり、平成19年3月13日までは普通株式への転換が制限されております。
(2)第1回B種優先株式については、本株式引受契約において、平成19年3月13日までの間は、当社の同意なく同優先株式の転換により発行される普通株式を第三者に譲渡することができない旨合意しております。
(3)大和証券エスエムビーシープリンシパル・インベストメンツ株式会社、オーシャンズ・ホールディングス有限会社および株式会社三井住友銀行が締結した株主間契約において、引受後2年間は、大和証券エスエムビーシープリンシパル・インベストメンツ株式会社およびオーシャンズ・ホールディングス有限会社は、それぞれ、相手方の同意を得て売却する場合を除き、全議決権数の24.5%に相当する議決権を保有し続ける旨が合意されていると認識しております。


これをよく見ると、2種類の優先株どちらも普通株と同じ配当率の株式です。つまりよくある「配当率の低い優先株」じゃない。
にもかかわらず、時価280円の普通株1に70円で転換可能な権利が付随しているという、極端に既存株主に不利益な条件。
N君の表現を借りれば「わんぱく」だなぁってことですw。

で、○村案。もしMSCBで調達していれば、転換価額は時価の90%だったそうです。

記事は「この案の方がよかったんじゃないの」という話ですが、「○村に現物の空売りで裁定取引されたら、会社の状況が状況だけに、『売りが売りを呼ぶ状態』になる可能性が高いし、そうなったら時価総額の暴落が起こって、利益の莫大な赤字とあいまって資本不足という恐ろしい状況が起こりうる」という判断があったんじゃないかなぁと思いました(あくまで僕のいい加減な推測です)。
実際、上記のように、この第三者割当増資では制限条項として平成19年までは転換に制限があったり、転換したとしても譲渡ができなかったり、さらにその後の一年間も一定比率の保有を義務付けていたりしてるようなので。

以上の@配当率は普通株と優先株で同じ、A野村案は調達後の資本政策が不安定になる、という点を踏まえて考えると、とにかく「1、2年の譲渡禁止」が三洋にとって最高に必要な条件なんじゃないでしょうか。そして「うちの会社、これから1,2年間マジやばい」っていう度合いを定量的に表現した結果が、70円でした、ということなのかなと。

結論としては、「うちの会社は1,2年後、確かにちょーやばいですよ。でもだからこそ『売りが売りを呼ぶ状態』は避けたいでしょ。なら、こんな悪い条件ですけど第三者割当増資の方がいいでしょう。」と説明できるんじゃないかなぁと「妄想」したんですwww。


ちなみに『売りが売りを呼ぶ状態』が極まった状態をsellingclimaxといいます。
そう、僕のblogのアドレス(http://sellingclimax.seesaa.net)です。

これは「僕がblogを書くと、友人達が読んであきれ返り、その評判が僕の評価を加速度的に暴落させるだろう」という予想に基づいたネーミングですwww。

ただ、sellingclimaxは暴落の底値であり、直後に急反発するとも言われています。
blogにひきつけて言えば、「どんなに評判を落とし続けても書き続けて、いつかまともな話をしましょう」という目標祈りwをこめて、sellingclimaxをアドレスにしたわけです。

ま、読んでいて分かると思いますが、僕はまだまだ暴落局面のようですw。



2.デキる男について

ほとんどの人が知ってると思いますが、松本大氏はこういう人です。氏のblogも読んでいますが、昔の方が面白かった気がします。

で、上述のとおり、講演に行ってきました。講演といっても氏の話を聞くのではないです。流れとしては、@ある会社について経営者から説明を受け(第一部)、Aそれを踏まえて傍聴者の中から希望者が質問を紙に書いて提出し(休憩中)、Bその質問を見ながら、氏が経営者に会社について聞いていくパネルディスカッション、という流れです。

(1)第一部 〜Nの眼光〜

第一部について。雰囲気は、一緒に参加したゼミ生Nの言葉を借りれば「ピリピリしてない投資家向けの会社説明会」といった感じ。

プレゼンターである経営者がバリバリ関西弁のおっさんで、はじまっていきなり野村監督の話を始めたときは、正直不安でしたがw、セグメントごとのビジネスモデルの解説が始まるとすごく面白かったです。
「ほんと全然知らない会社でも、すごい会社ってあるんだなぁ〜」なんて感心してると、横で、どこかにケチつけてやろうと鋭い眼光してる髪ボサボサのN。ある種のオーラが発散されていましたw。まぁもちろん私も粗探ししてましたがねw。

(2)第二部 〜指揮者としての松本大氏〜

第二部について。休憩中に質問を書いて提出して、第二部開始。もちろん松本氏の仕切りに注目してました。

まず、氏が現れて、丁寧な挨拶があったあと、提出された質問用紙が氏の手元に届く。

氏が一番上にあった質問用紙の質問を読んで、経営者の方がそれに答える。これを2回繰り返しました。比較的最近上場した企業であるためか、IR活動に慣れていない様子で、質問に対する答えがロジカルでなく、理解できない。
このやりとりの間に、氏はいそいそと質問用紙をいくつかにわけて並べる。

そうしてそれを並び終えた頃、2回目の質問の返答が終わる。そこから急に氏の質問の順序に秩序が生まれる。(あとで自分のメモを見て気づきました)

大きな流れとしては、ミクロからマクロへ。
すなわち、
各セグメントの話→企業全体についての話→企業の外的環境についての話→抽象論、余談。
以上のうち各セグメントの話では、それぞれ「問題点を問う質問→その問題点に関わる5W1Hのどれかについての質問→解決案の提示を促し、まとめる」という流れが徹底されていました。氏をすごいと思ったところは、そうした流れを、会場の参加者の質問のみを使って、作り出すというところです。
経営者の方の話が的を得ないことが多かったにもかかわらず、会話の中でうまくリードしていました。

それでもときたまうまくいかないことがあったりします。そういう時、つまり、ある質問に対する経営者の方の答えがどうしても不十分な時、氏は他の質問に対する返答から繋げて持って来るというやり方をしていました。
以下が例です。例は簡略化していますが、松本氏は僕の表現の数十倍は分かりやすくかつ丁寧に質問していました。

氏「配当政策について、株主資本に対する配当率を目標としているのはなぜですか?という質問が寄せられてますね」
 (つまり利益に即した配当政策をしていないのはなぜですか?という質問)
経「株主資本にたいする配当率は、目標というより、この水準はお約束しますということを言っているだけです。」
 (返答の方向性にずれ・・・)
氏「分かりました、ありがとうございます」
 (えっ!?僕は分からんよ〜)
氏「では売上高に波がありますが、これはどうしてですか?という質問がきているのですが、これはいかがですか?」
経「当社のコア事業の一つは、これこれこういう理由で、年度ごとの売上の変動があるんです。」
氏「なるほど。となると、コア事業の1つにそういう変動があるので、1期間の利益に基づいて配当するよりも、何期もの利益があつまったものとしての株主資本に基づいて配当した方が、安定的に配当できると考えてよろしいでしょうか?」
 (一個前の質問の答えだなぁ)
経「そうですね」

仕切りうま〜いなぁ〜
ほとんどが、提出された質問で構成されていたにもかかわらず、議論の流れをロジカルに持っていく。しかも色んな質問の中で、その企業のアピールすべき強みがガンガン引き出されていました。「美しい!」と軽い感動に包まれながら、聞いていましたw。

ちなみに、僕が最後の氏の発言を表現するときは、めんどくさいので、「その事業のボラティリティが大きいので、配当に関しては、フローよりストックにコミットした方が安定的になるからだと考えてよろしいでしょうか」とか言いそうです。カタカナオンパレードのひどい表現ですw。「カタカナかぶれうぜー」とか言われるかもしれないですが、間違いなく便利だから使っているんです。そこが長嶋茂雄大先生との違いですw。

一方、外資系証券出身の氏ですが、もちろんディスカッション中はずーっと非常に分かりやすい表現を使っていました。ただ、1度だけ「営業部隊」を「カバレッジ」と表現してしまい、訂正していました。

思わずニンマリしてしまいましたw。


posted by G at 05:46| 神奈川 雨| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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